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アテナ映像

週刊代々木忠

感情が見えてくる時代
  73年生きてきて、かつてこれほどまで人の心が変わるような出来事があっただろうか。戦時中、博多で見た焼け野原や黒こげの死体は忘れられないものの、今回の震災が人々の心に与えた影響は、学びという意味においては第二次世界大戦以上かもしれないと思う。

 知性が主導権を握る時代は、もう来るところまで来ていた。人と人とのつながり感は薄れ、閉塞感が支配していた。経済至上主義や学力至上主義のもとで知性と呼ばれていたものは、実は硬直化した思考が生み出した、思考本位の幻影にしか過ぎなかったのではないかとも思う。本当の知性ならば、感情や本能を否定しないばかりか、そこに閉塞感を打破するヒントを見いだしていたことだろう。

 だから、もしも思考の明け渡しが起これば、また新たな局面を迎えるられるとは思っていたが、それが起きた。いや、思考オクターヴでは手に負えない、明け渡すしかない出来事だったというべきか。人々の精神活動のよりどころが、思考オクターヴから感情オクターヴへと大きく振れた。

 今その感情オクターヴに大変動が起きている。与えるがゆえに与えられる世の中が現実のものになろうともしている。被災地でのボランティアはいわずもがなだが、日本各地でたくさんの人たちがごく当たり前にやりはじめた義援金しかり、自発的な節電しかり。震災前であれば不平不満のひとつも出ていたことでも、納得したうえで、人から言われなくても自らが行動する。それは人が人を思いやる対人的感性が価値を持つ社会の姿である。

 去る12日のロフトでのイベントが盛り上がったのも、チャリティーだったのが大きいように思える。これが単に面接軍団のイベントでは、はるばる遠方からあれだけの人たちは来なかったのではないかと。損得抜きにして役に立ちたいという思いを、来てくれた人みんなが持っていた。その思いが伝わってくるから面接軍団もうれしかったはずだし、なによりも客席の全員が輝いていた。

 こういう今だからこそ、自分にとって何が本当に大切かを見極めて生きていきたい。


2011年04月22日