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アテナ映像

週刊代々木忠

あなたは中派? 外派?
  事前面接の際、「セックスでイッたことはあるの?」と訊くと、「ある」と言い切る子は少ないものの、「中はないですけど、クリトリスでなら……」と答える子はそれなりの数いる。「ああ、クリトリスならイケるんだね」「ええ、私、外派なんですよぉ~」

 ソトハ? 初めて聞いたとき「なんのこっちゃ?」と思ったが、どうもアダルト系の雑誌では、そういうネーミングがされているみたいだと後から知った。挿入でイケるのが「中派」。クリトリスでイケるのが「外派」なのだと。だから、女の子たちは、まるで血液型を訊かれたみたいなノリで「私は外派なの~」ってあっけらかんと答える。

 え? 違うぜ、それは……と僕は思う。血液型はタイプの分類だから、そこに優劣はないし、何かが成熟するとA型がB型になるなんてこともない。だが「外派」は、自分を明け渡すべきセックスで、社会性を落とせない子なのだ。本当の自分が出せないから相手とはつながれず、自らの性感帯を刺激して快楽を得る。いうなれば自己完結なのである。

 来月リリースされる「ザ・面接VOL.121」では、6人の審査員が偶然、対照的に座っていた。どういうことかというと、正面、つまり面接に来る女の子の後ろに位置する3人は、50人、50人以上、20人と男性経験の多い子ばかり。それに対し、向かって左側に座る3人は、全員足しても30人に満たない。

 で、男優たちがどちらに興味を示したかといえば、経験人数の少ない左側の3人にだった。とはいえ、経験は少ないほうがいいと彼らが思っているからではない。実際、面接軍団は熟女も大好きである。軍団が興味を示さなかったのは、彼女たちとは“つながれない”と本能的に感じ取ったからだろう。僕も同じことを感じていた。

 数をこなしていない子が相手とつながれるとは限らないが、体験人数が多い子は、次から次へと刺激だけを求めて相手を替える。ところが、だれとしても結局満たされないから、人数だけがどんどん増えてゆくのだ。一方、つながれる子の場合は、つながったところで恋愛が成立する。満たされるから、次へは行かない。

 では、そもそも相手とつながれない原因は、どこにあるのだろう?

 僕がこれまで出会った「外派」の多くに共通しているのは、小さい頃から親の愛情を充分に受けていないという点である。もともと本能は快を求めるが、まだ自分ではなにもできない乳幼児期、親の愛情こそが快である。時間の経過とともに再び欲求(不快)が生じ、再び愛情によって快へと変わる。このように不快と快のくり返しで、本能は少しずつ成熟してゆく。成熟していけば、「本能」は「愛」へ、そして「母性」へと開花してゆくけれど、その手前で止まってしまえば「愛」はない。すると、なかなか人のぬくもりを感じ取ることが難しくなる。

 SMじゃないと感じないという子は、この傾向がさらに顕著だ。先日面接した子は、幼児期にお父さんからアバラが折れるほど、毎日のように蹴られたという。父親に絶対服従という環境で育った彼女は、やはり極度のMである。今、彼とのセックスにおいても「咥えろ!」と命令されれば、自然と体が動く。ところが、やさしくされて、同じ目線で向き合われると、どう対応していいのかがわからない。

 では、命令と服従の関係でこそあれ、それはそれで相手とつながっているのかといえば、つながってはいない。汚い言葉を浴びせられ、苦痛を伴う命令に服従している自分に陶酔しているにすぎない。Sもまたしかり。つまり、SMにおけるパートナーは、互いに自分の刺激を喚起するための道具でしかなく、SもMも自己完結なのである。

 親から充分な愛情を与えられなかったのは、なにも本人の責任ではない。時間を遡ることはできないが、では将来にわたって「外派」は「中派」にはなれないのかといえば、もちろんなれる。先に紹介した「ザ・面接VOL.121」で面接にやってきた1人は、その好例である。それが3人のうち、誰なのか? そして何がポイントなのかを、見て確認いただけたらと思う。


2011年05月27日