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アテナ映像

週刊代々木忠

ポジティブ心理資本
  「ポジティブ心理資本」という言葉をネットで見つけた。「プレジデント」誌が先々週(3月14日)に配信したインタビュー記事で、筆者(というか話者)は東京大学の中原淳准教授。

 さて「ポジティブ心理資本」とは何かだが、記事にはこうある。〈どんな苦難に際しても、選択肢をいくつか考え、物事を前向きに捉える――。現在、こうした姿勢そのものがいよいよ「資本」として機能する時代になってしまったといえるでしょう。これを専門用語では「ポジティブ心理資本」と呼びます〉。

 中原先生は〈いま、何をすればいいのかについて、会社も上司も正解を知らない〉〈にもかかわらず、あなた自身が、答えのない環境において、何をなすかを問われ〉る時代なのだと言う。

 僕は経済学というものを勉強したことがない。だから、経済のことはよくわからない。かつてアテナの社長をしていた時期もあったが、自分の撮りたい作品を撮っていただけなので、経営をしていたのかといえば、おそらくしていなかっただろう。でも、そんな僕でも、経済に影響を与えるのは「人間の意識」じゃないのかとずっと思っていた。

 人間の意識といっても、マーケティングの話ではない。つまり、購買心理とか、売れる仕組みの話ではなく、経済の理論や処方箋には「人間が感情の動物だ」ということが抜け落ちているように感じてきたのだ。もっとも、僕が知らないだけで、人間の意識を理論の中軸に置いた学者もいたのかもしれないが、主流ではないからか、その声は聞こえてこなかった。

 「ポジティブ心理資本」の記事に、こんな件(くだり)がある。〈つくった「地図」を歩いてみたら、そこに描かれていない別の道に美味しそうな木の実を見つけた。そうしたら、そちらへ歩いていくことを柔軟に判断すればいいのです〉。

 これはマニュアルを捨てたとき、あるいは「かくあるべき」という縛りから解放されたときに、何かが起きるということではないだろうか。もっと言えば、そういうふうにしか起きないものだと僕は思う。自分の意識のステージが上がれば、ぜんぜん違うものが見えてくるのだから。

 また、こんな件もある。〈枠にとらわれず経験や人脈をつくり、成長機会を求める――そうした前向きな姿勢が閉塞感を突破する武器になるのです〉

 これは従来の会社組織という「ピラミッド型」に固執すれば、もはや右往左往するしかなく、これからは一人ひとりが「多次元的な円」として自立していくしかないということだろう。

 この記事自体は当たり前のことを言っているようで、とりわけ新たな発見があるわけではないけれど、でも、こういう見方をする人がどんどん出てくるといいなぁと思う。中原先生が言うように「これが正しい」とこれまで信じられてきたものは崩れ去り、すでに機能しなくなっているのだから。
2012年03月30日