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アテナ映像

週刊代々木忠

代々木流ビデオ編集講座
  前回の「撮影講座」につづいて「編集講座」である。「撮影はともかく、編集なんて難しそう」と思っている人もいるだろう。しかし、撮りっぱなしの映像をそのまま見るよりも、要らないところを削ったり、順番を入れ替えたり、ちょっとBGMをつけただけで、それはまったく違う魅力を放つものだ。そして編集という作業には、撮る楽しさと同じか、それ以上の面白さがある。ビデオカメラを買えば編集ソフトが入っていたり、パソコンによってはソフトがあらかじめインストールされているものもある。そこで、初心者にもできる編集のコツをお伝えしようと思う。

 〈ポイント1〉オープニングで見る人の心をつかむ
 前回、子どもの運動会ならば、いきなり競技が始まるよりも、会場の状況を説明するロングショットの画を前もって撮ったほうがいいと書いた。せっかく撮ったのだから、それをオープニングに使わない手はない。オーソドックスなこの方法は、見ている人を自然と運動会へ誘(いざな)ってくれることだろう。撮ったままを見せる前提ならそれで申し分ないのだが、編集をするのであれば、もう少し欲をかきたくなる。たとえば、アバンタイトル(タイトルが出る前のプロローグ)として、運動会のハイライトシーンのいくつかをフラッシュ(瞬間的な短い場面)で合計1分間くらい入れるのも面白い。入場行進、玉入れ、綱引き、リレーといった各種目をつないでもいいし、友達とはしゃいでいるところや、バトンを受け取るところ、子どもが転んでいるところ、ゴールの手前といった象徴的なシーンをつなげてもいいし、両方のごちゃまぜでもいい。いずれにしても、各々のカットは1秒から10秒程度の短いもの。見る人の気持ちを惹きつけるのが目的だから、意味不明でもかまわない。ただし、勝ったか負けたか、何位でゴールしたかなど、重要な結果は当然ながらここでは使わない。

 〈ポイント2〉ギクシャクしない流れを作る
 オープニングが終わっていよいよ本編だが、本編で複数のシーンをつないでいく際、そのつなぎ目では、時間の経過も場所の移動も省略されているため、唐突感というかギクシャクした感じが出やすい。これを多少なりとも是正する方法にフェードイン・フェードアウトがある。前のシーンが終わって画がだんだん白く(あるいは黒く)変わっていき(これがフェードアウト)、そこから次の画がだんだん見えてくる(フェードイン)。すると、見ている人は場面が変わったことを理解してくれる。ほかにもワイプといって、前の画の上下左右いずれかから次の画が入り込んできたり、円や四角の形で画が切り替わっていく方法がある。フェードイン・フェードアウトやワイプもいいが、僕がオススメしたいのはインサートという手法だ。インサートとは挿入のことだが、前の画と次の画のつなぎ目に、また別の画を挿入する。

 〈ポイント3〉インサートこそが編集最大の効果である
 「ザ・面接」では1作あたり僕のメインカメラで約4時間、助監督のサブカメラでも同じ時間を撮っている。サブカメラは主に審査員の女性の表情を追っている。素材としては合計8時間分の画があるわけだが、これを2時間前後の作品に編集する。全体の4分の3にあたる6時間分は捨てていることになる。1人の女の子が面接にやってきて、男優2人のバトルがあって、どちらかとセックスをするという流れだが、これを全部見せたら、とてもじゃないが見る人は疲れてしまうし、飽きてしまうだろう。そこで削ぎ落としていく部分が出る。そのぶん時間は経過しているし、場面も変わっている。そこにインサートするのが、審査員の表情や反応である。このインサート映像はつなぎのギクシャク感を是正するという消極的な効果のみならず、メイン映像を引き立たせるポジティブな効果も発揮する。コンサートなどのライブ映像に観客のノリノリ映像をインサートすることによって歌や演奏がいっそう際立つのと同じである。

 〈ポイント4〉主人公以外の素材が主人公を輝かせる
 運動会でよく見かけるのは、自分の子どもばかりを撮っている人である。もちろん気持ちはわかる。だが、編集のことを考えればインサート用の素材をたくさん撮っておくといい。たとえば空模様の変化や校庭の花や鳥や虫といった自然の風景でもいいし、ドキドキ感やワクワク感が伝わる子どものコメントでもいい。「今からリレーですが、どんな心構えで行きますか?」とカメラを向ければ、子どもは「必ず1位でバトンを渡します!」とか、横にいる友達に「絶対に負けないから!」と言うかもしれない。そのインタビュー映像をリレーの始まる前にインサートする。あるいは、他の子が走っているときでいいので、観客の親たちが応援で思いっきり盛り上がっているところや悔しがっているところを撮っておく。これを自分の子の走りの映像とカットバック(交互)で見せていけば、わが家のちょっとした“世界陸上”になるかもしれない。

 〈ポイント5〉BGMでまったく違う世界ができあがる
 「ようこそ催淫(アブナイ)世界へ」などで、いいセックスをしたあとに、恋人同士でもここまではしないだろうというくらい見つめ合ったり抱き合ったりしているシーンに音楽をつける際、とかくロマンチックな曲が画と合いそうだが、僕はあえて激しい曲をぶつけてみたくなる。はまらない場合もあるけれど、一見相反するものがハーモニーを生み出すと、見えない二人の内面がそこに立ち現われてくることもあるのだ。また、〈ポイント2〉でギクシャクしない流れが大切だと書いたが、インパクトを与えたい見せ場では、あえてそれまでの流れを断ち切るように、そのシーンをカットイン(フェードインのように徐々にではなく、いきなり切り替わること)で入れることもある。その際、編集ソフトによってはできないものもあるだろうが、一例をあげれば前の画が終わる数秒前から次にカットインで入ってくる画の音だけを先行して流すのである。見る側は一瞬戸惑い、次の画で腑に落ち、強い印象を受けることだろう。

 5つのポイントを簡単に紹介したけれど、編集をしていると、たとえば「綱引きでせめぎ合ってる足元の画があればなぁ……」といったように映像の足りない部分にイヤというほど気づかされる。撮り直しがきけばいいが、運動会や結婚式のように1度きりの出来事はむろんのこと、たとえ日常的なシーンにしても、前回とまったく同じ状況というのはほとんどないものだ。だが、一期一会ゆえ、その痛恨の思いは必ずやあなたの撮影の腕を上げてくれるに違いない。
2012年06月15日