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アテナ映像

週刊代々木忠

ピロリがいっぱい
  ピロリ菌は胃の中に棲んでいる。名前は可愛いけれど、胃酸(強い酸性)の中でも生きていけるしたたかなヤツで、胃炎や胃潰瘍を引き起こし、胃がんになるリスクを高める細菌だ。このピロリ菌に日本人の半数が感染していると言われる。50歳以上では70%以上とも。

 今から2年前、食欲がなく、胃が張っている感じで重かった。胃にガスが溜まるのか、ゲップも出る。うつ以来通っている心療内科でそれを告げると、「一度、ピロリ菌を検査してみますか?」と言われた。このクリニックは、鼻から入れる内視鏡など設備が充実しており、針灸など東洋医学も積極的に取り入れている。僕にとっては主治医みたいなものである。

 ピロリ菌の検査にはいろいろ方法があるようだが、僕がやったのは、おそらく尿素呼気テスト(UBT)と呼ばれるもの。空の試験管の中にストローで息を吹き込んで栓をする。そして、しっかりうがいをしたのち白い錠剤を飲み、10分後にもう一回同じことを繰り返す。

 この検査の結果、出てくる数値が「3.0未満」ならば正常値。ところが、僕のは「10.8」だった。ピロリ菌がきっと多いのだ。抗生物質を何種類か処方される。胃薬も付いてきた。抗生物質が強いぶん、胃が荒れるということだろう。胃の具合が悪いのに、胃が荒れる薬を飲むのも、ひとえにピロリ菌退治のためである。

 で、医者の言いつけどおり薬を飲んでいたら、予想どおり胃が最悪の状態になった。舌がブツブツと腫れ、口内炎ができはじめる。食べ物の味もなくなった。薬を飲みはじめてから3日か4日が過ぎたころ、社内でその話をしたら、「抗生物質なんてやめたほうがいいですよ。LGで充分ですよ」とスタッフのひとりが言う。LGとは、ピロリ菌の活動を抑制する効果があるというヨーグルト「LG21」のことである。「それもそうだな」と、すんなりその意見を受け入れ、そのまま薬をやめてしまった。

 それから2年経過……。また、胃が張る。ゲップが出ればまだしも、出ないと食事もできないくらいに苦しい。心療内科で「また、こういう調子なんだけど、胃腸科に行ったほうがいいかな?」と訊いたら、「もう一度、ピロリ菌を調べてみましょう」ということになった。

 今回の尿素呼気テストの結果はというと、なんと「59.4」。「3.0未満」が正常値で、2年前でさえ「10.8」だったのに……。「こんな数値、見たことないよ!」と医者もびっくりしている。抗生物質を中途半端な形でやめてしまったから、逆にピロリ菌を鍛えちゃったということだろうか。

 「LG、飲んでたんだけど」。とりあえず僕は言ってみた。医者は「LGは善玉菌には違いないけど、ピロリ菌はバイ菌です。ヨーグルトでバイ菌を殺せたらいいですけどね」と笑っている。

 僕は1週間、がまんして抗生物質を飲みつづけた。前回同様、食べ物の味はしなくなった。歯医者では口をあけた途端、「どうしたんですか?」と言われた。胃が荒れてるので、舌が真っ白なのだ。が、しかし、人間は失敗から学ぶ生き物である。僕もいちおう学ぶ。ここでやめたら、次は何匹に増えてるのか、わかったもんじゃない。抗生物質を飲み終えてから約1カ月おいて検査となる。

 検査結果は、「0.0」。これはピロリ菌の顔文字ではなく、ゼロである。やれやれ、やっと抗生物質からもピロリ菌からも解放されると胸をなでおろした。と同時に、やっぱ中途半端がいちばんイカンのだなぁと思った。何事も、やるときには徹底的にやらないと。

 最後に医者から言われたのは、水には注意したほうがいいということ。今、井戸水を飲む機会はあまりないだろうが、たとえば山の清水(しみず)とか、谷川のせせらぎの水とか、見た目もきれいだし、実際飲んでも美味しいけれど、細菌がいるケースも少なくないらしい。

 そういえば、僕は以前、タイの奥地やビルマ(今のミャンマー)やミクロネシアの島々へ頻繁に出かけたが、行った先では自然の水をよく口にしていた。きっとピロリ菌もいっぱいいたに違いない。海外へ旅する人は、たとえ現地の人が飲んでいたとしても気をつけていただきたい。国内の山ガールのみなさんも同様である。
2012年09月07日