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週刊代々木忠

何が本当の学びなのか?
 

 上の図は戦前(大正8年)の学校系統図である(文部科学省「学制百年史」より)。今と違って進路が複数あり、多岐にわたっているのが見て取れる。とはいえ、当時ほとんどの人は、義務教育である尋常小学校を卒業したのちには、働きはじめたことだろう。


 2つめの図は、昭和47年の学校系統図(文部科学省「学制百年史」より)。6・3・3制になってシンプルである。ただ、戦前との違いはそればかりでない。今や高校は当たり前、高校卒業後は半分以上の人間が大学・短大へと進学する。そのうえ、偏差値の高い有名大学に進もうと思えば、幼稚園からもうお受験が始まる時代である。

 就職難や失業率を考えれば、学歴がないと仕事にもありつけないという世の中の風潮がある。それは僕にもわかる。でも、そこに乗っからない生き方だってあるんじゃないかと思うのだ。

 僕自身はグレて学校も行かなかったから、そこに乗っからない生き方を続けてきた。ただ、それは育った環境がそうさせたというより、やはり僕自身がそれを選ばなかったからだと思う。それはビデオの仕事を始めて以降も同じである。僕の作品は「オナニー」も「性感」も「チャネリング」も、つねに王道からは外れている。いつも“空きチャンネル”を狙ってきたようなものだ。ただし、自分がワクワクして楽しめれば、見る人もきっとワクワクしてくれるはずだと思ってやってきた。

 たとえば100人いたとして90人が目指せば、それが主流になる。みんなと同じということで、安心感も生まれるのだろうが、そこでの競争はおのずと激化する。一方、残りの10人のほうに熾烈な競争はない。

 戦後の大量植林で、いっせいにスギやヒノキを植えた。特にスギが多い。その結果、どうなったのか。今、スギ山は大変である。いろいろな木が混在しているからこそ山は強いのだ。戦後の学校教育も、偏差値競争が知ることへの偏重と感じる力の喪失を招き、学歴盲信者を大量に生んだように僕には見える。

 では、今すでに主流の側にいてうまく行かない人はどうしたらいいのか? まったく別なステージで「行動」を起こせばいいのだ。新たな行動を起こしたときに、初めて何かが起きる。行き詰まるかもしれないし、失敗するかもしれない。でも、そうなってこそ、次にやるべきことが見えてくる。

 失敗と後悔、その中には必ず学びがある。言うまでもなく、それは体験をともなった真の学びである。もし人間が本当に成長しようと思えば、この学びをどれだけ得るかにかかっている。自分を責める必要など、どこにもない。

 失敗のない人生なんて、所詮は伸び切ったゴムみたいなもので、おもしろくないではないか。苦あれば楽ありというが、苦も楽もどっちみち同じ量だけ人生では経験することになる。ならば苦もまた楽しである。




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2013年11月22日