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アテナ映像

週刊代々木忠

異次元への入口
  2年ほど前、脳を研究している著名な大学教授に手紙を出した。そのわけは“目に見えない世界”が脳の研究によってどこまで明らかになったのか教えてもらいたかったからである。

 セックスのチャネリングでは、たとえば一人がオーガズムを迎えると、同じ部屋にいる別の女の子が、誰も何もしていないにもかかわらず、一緒にイッてしまうことがたびたび起きた。二十数年前は、なぜそうなるのかわからない。「ヤラセだ」「オカルトだ」と叩かれもした。

 以前も書いたが、今ならこのチャネリングは「ミラーニューロン」である程度の説明がつく。セックスで感じている子の脳と同じところが、見ている子もミラーニューロンによって発火する。ただし、その場にいる全員がそうなってしまわないのは、触覚や痛覚のセンサー(受容体)が自分の体に起こったことではないと教えているからである。ところが、トランス状態にいる者にとっては、自他の境界がない。だからチャネリング(同調)してしまう。

 とはいえ、なかにはミラーニューロンで説明のつかないケースも発生した。チャネリングは同室に限らず、たとえばヒルトンホテルの端と端の部屋でも起きたからである。一室の音声がもう一室に聞こえることはないし、もちろん見えるはずもない。では、なぜミラーニューロンは反応したのか? もしミラーニューロンでないとしたら、いったい脳のどこが何を受け止めていたのだろう?

 僕が手紙を出した教授の大学には、そのメカニズムが解明できそうなMRIやその他の機器があると聞いた。現時点では解明されていなくても、それらの装置を使って厳密にチャネリング(同調)の実験をすれば、あるいはミラーニューロン以上の発見もあるのではないか……と僕は考えていた。結果は、残念ながら門前払いだったけれど。

 前段が長くなったが、ここで前回紹介したNHKスペシャルの「超常現象 科学者たちの挑戦」である。1つめはワシントン大学で行なわれた、fMRIに入ったAさんと、別室にて点滅画像を見ていたBさんの同調実験。もう一組の友人同士も加えて、4人の視覚野の活動を示すグラフからは、同期がはっきり見て取れた。だが、同期が認められても、なぜそうなるのかまでは言及されていない。

 つづけて、砂漠における乱数発生器を使った実験。7万人の人々が最高潮に盛り上がったとき、量子によってのみコントロールされるはずの乱数発生器に異常が起きる。人間の意識は人間のみならず、量子にも影響を与え得るという推論。量子同士が空間を超えて瞬間的に影響し合う「量子もつれ」も引き合いに出され、今後は量子論によって謎が解明されるのではないかというところで番組は終わっている。

 僕はヒルトンでのチャネリングにおいて、視覚でも聴覚でも感じ取れない何かが飛んできているはずだと思った。そして、それを脳のどこで受け取っているのか、ずっと知りたかった。もしも、ここが発火してるよというのがわかれば、病気の見方も人が幸せになる方法論も、また新たな視点が出てくるはずだと思ったのだ。

 人の目には見えない、音として聞こえない、雰囲気としてさえ感じないけれど、そういうものの影響を体が確実に受けているとなれば、代替医療(スピリチュアル・ヒーリングやサイキック・ヒーリングなど)は単なるオカルトではなくなり、医療体制が抜本的に変わってゆくはずだ。医療に限らず、日常生活における人と人とのつきあい方全般も変わってゆくだろう。

 それはそうと、2つの実験を見ていて疑問に思ったこともあった。たとえば最初の実験で、点滅画像を見ていないのに視覚野周辺が変化したAさんに、もし僕なら「どうだった?」「なにか見えたの?」「そのときはどんな感じ?」といろいろ訊いたに違いない。しかし、番組でインタビューシーンはない。これはもともとしなかったのか、あるいは、したけれど「見えなかった」とか「何も感じなかった」と視覚野の変化を裏づけるようなコメントが取れなかったから落としたのか……それはわからない。

 実験を始めるとき、研究者は「実験中はお互い相手のことを意識するように」と言っている。これは僕がチャネリングを撮る際にも、じつは重要なポイントである。相手を意識させるために、場合によっては撮影前夜、当事者の女の子2人にレズまでしてもらうくらいだ。互いを肯定的に意識することによって、人間同士でも「量子もつれ」が起きるのだと僕は思っている。

 不遜な言い方だが、研究者が互いに意識させることの重要性をわかっているのなら、どうしてAさんをトランスに入れて、もう一度同じ実験をしなかったのだろうと思う。覚醒しているとき、自分に起きた変化は表の意識に上がってこないことが多い。ところがトランスに入っていれば、変化を本人が意識できる。もっといえば、わが身に起きたこととして体感できるだろう。

 トランスとは、思考の縛りから解放されることである。催眠や呼吸法によってトランスへと誘導できる。だが、それこそ我を忘れて何かに没頭したり熱中したとき、人はトランスに入ることがある。2つ目の砂漠の実験で、7万もの群衆が巨人像炎上に熱狂したとき、多くの人々がトランス状態だったはずだと思う。

 目に見えない何かを人は発しているのか? 人の意識は空間を超えてつながるのか? それらを解くカギはトランスにある。科学が“異次元への入口”を解き明かしてくれれば、世の中は今よりずっと面白くなる。
2014年04月25日