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アテナ映像

週刊代々木忠

続カリフラワー
  今回は尿検査だけでは済まない。オチンチンの先からボールペンくらいの内視鏡を入れられるのだ。検査を担当するのは女医とナース2人。3人の女性に囲まれて検査用の椅子に……。8年前の分娩台とはずいぶん形状が違う。ああ、これならよかったと思いつつ腰を下ろすと、足を載せた部分が左右に開きながら持ち上がり、同時に背もたれが後ろに倒れて、結局、分娩台スタイルになる。下半身は丸出しのまま。こりゃ、恥辱責めだな……。

 麻酔なしで内視鏡が入ってくる。技術は日進月歩。この8年間で内視鏡はダウンサイジングしたのか。多少は細くなったのかもしれないが、痛みは以前と大差ない。女医とナースはモニターを見ながら、「わっ、ある! ある!」と言っている。恥辱責め検査が終わり、手術の日程が決まった。

 前日に入院したが、明けて手術当日、朝まず点滴用の針を入れる。男の看護師と女の看護師がペアでやってきた。男のほうはどうも新米らしい。先輩看護師の見守るなか、彼がやるようだ。「親指を握って力を入れてください」。静脈が浮き出るようにするのだろう。力を入れて握っていると、腕のあちこちを2本の指で叩いている。叩いている。まだ叩いている。おいおい、そんなに難しくないだろ? でも新人君だし、プレッシャーをかけるとよけい時間がかかりそうだから、大人しくしていた。すると、力を入れた僕の腕を関節のところで一生懸命曲げようとする。何がしたいんだよ。でも、彼は何も言わない。僕もだんだんイライラしてくる。点滴用の針を刺しかけて抜いたり……。べつに大した痛みじゃないが、チクチクやられているとイライラが倍加する。そのうち、刺した針が中で血管を突き抜けたのがわかる。見る見るうちに内出血し、その部分がタンコブのように腫れてくる。でも、彼は何事もなかったかのように無言で止血用の絆創膏を貼ると、別の血管を探してまたチクチクしはじめた。ええ加減にせえよ。たまらず「ダメだよ、君」と新米を制し、先輩看護師を見据えて「あんた、やってよ」と言い募った。彼女は一度刺しただけで静脈に入った。針を固定するまで5秒とかからない。

 手術の時間になると、別の看護師に付き添われてエレベーターまで歩く、点滴のぶら下がったスタンドを押しながら。エレベーターを4階で降り、その先の自動ドアが開くと、目の前には小さな体育館ほどもある廊下が広がっている。廊下の両側に手術室が並ぶ。左の奥から2番目に入り、全部脱いで手術台に横向きで寝る。膝を抱えるように体を丸め、背中に麻酔を打つ。腰椎麻酔である。冷たいもの、先の尖ったものを順に当て、下半身の感覚がないのを確認してから手術が始まる。

 内視鏡&電気メスが尿道から入れられ、膀胱内に達する。痛っ! あれ? 麻酔打ったのに……。さらに膀胱の先(おそらく尿管か)にも腫瘍がないか見るため内視鏡が入るが、そっちはもっと痛い。おかしい。前回の手術でこんなことはなかった。僕の痛みに気づいた看護師が「じゃあ、少し眠くなるようにしますから」と言って、酸素マスクのようなものを顔に当てた。酸素ではなく眠くなるガスでも出ているのだろう。なんだ、最初からこうしてくれればよかったのに……と思ったときには、もう眠りに落ちていた。目が覚めたのは、移動式のベッドで通路を運ばれているときだ。手術は無事に終わっていた。

 翌朝、20代のナース2人が病室にやってきた。股間を洗ってくれるためである。手術でオチンチンの先からはかなりの量出血しており、内腿から肛門にまでベットリ血が付着している。特に陰毛にこびり付いた血は固まってカチカチになっている。なのでトイレまで行って、まず僕を便座に座らせ、便座の前のあいている部分から1人がお湯をかけ、もう1人が手できれいに洗ってくれるのである。内腿も肛門も陰毛もオチンチンも……。ちなみにナース2人はどちらもお世辞抜きで可愛い。こりゃ、本物のコスプレだわ……。

 それはそうと、なぜ麻酔を打ったにもかかわらず痛かったのか、ずっと僕は気になっていた。前回の手術のワンシーンを思い出す。手術が終わったとき、執刀医が麻酔医に「見事なブロックでした」と言った。それを覚えていたのは多少の違和感があったからだ。2人の力関係はわからないが、どっちにしても身内でヨイショしているように感じた。しかし、麻酔は打てば効くものと思い込んでいたけれど、実際は麻酔医の腕に左右されるのかもしれない。

 今回の入院で感じたのは、病院がさらにシステマティックになったことだ。病院が建て替わったのは通院で知っていたが、受付や診察室のみならず病室や手術室の設備はかつての古い建物からは隔世の感がある。そればかりか、入院用品(パジャマやタオル)のセットレンタルから、患者に関する一括デジタルデータ管理まで、じつに機能的なのだ。しかしである。そのシステムにたずさわる人間の技量には、大きな開きがあるのを感じた。人によってこんなに差があるのかと。「○○病だったら○○病院の○○先生がいい」みたいな話をよく耳にする。僕はそういうふうに病院や医者を選んだ経験はないが、今回、そう言う人の気持ちもわかるような気がした。

 最後に、表在性膀胱がんとのつきあい方だが、今回の再発には8年あった。何年後に再発するかわからないけれど、仮に同じ間隔で再発するとしたら、僕は85歳になっている。だいたいそれまで生きているかどうかもわからない。もし生きている間にまたカリフラワーが発育したら、そのときは恥辱責めを楽しむつもりである。
2015年05月15日