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アテナ映像

週刊代々木忠

スマホ買いました…
  日本の移動式電話の始まりは自動車電話だそうである。僕も30年ほど前、初めて自動車電話を買った。運転席と助手席の間に置いて、電源はクルマのバッテリーから取り、アンテナは後ろのトランクの上につけるというものだ。固定電話しかなかった時代に、外に出て、そこから自由に電話をかけられ、またかかってくるというのは、当時にしてみれば画期的な出来事だった(途中で1ケタ増えたが、このときの電話番号を今も僕は携帯で使っている)。

 自動車電話が進化したのが、ショルダーホンというもの。自動車電話の場合、自由に電話ができるといっても、クルマの中にいることが前提となる。しかし、ショルダーホンならば歩きながらでも、店や電車の中でも電話ができた(僕は引きつづき自動車電話を使っていたので、ショルダーホンには買い換えなかったが)。ただし、その名のとおりショルダーホンは肩にかけて持ち運ぶ。電話機の下にはカバンのように大きなバッテリーがあり、重さは3キロもあった。

 バッテリーが小型化されると、電話機と一体化されてハンディタイプになる。ここからがまさに携帯電話である。とはいえ、初期の携帯電話は重さが900グラムもあったから、かなりカサ張るものだった。このあと、携帯電話はどんどんダウンサイジングされて軽くなるとともに、「iモード」「EZweb」「J-スカイ」といったインターネット接続サービスが始まる。ここから携帯文化が一気に花開く。もしも携帯が今も電話機能しかなかったら、みんなこれほど夢中にはならなかっただろう。

 ところが僕は、パソコンなら家にも会社にもあるし、移動手段はほとんどクルマだから、携帯は電話できればそれでいいと思っていたのだ。なので、家族がみんなスマホに買い換えても、1人だけずっとガラケーを使いつづけていた。だが今年、膀胱がんの手術で入院する際、病室で退屈そうだし、パソコンは持ち込めないというので、とうとうスマホに買い換えた。

 使ってみてどうだったかといえば、いろいろな情報がその場で手に入るし、便利なのはよくわかった。同居している娘夫婦と一家4人でLINEのグループを作成すれば、確かにメールでやりとりするのとは比較にならないくらいの楽しさと手軽さがある。写真も動画もきれいに撮れるし送れるから、孫の動画を自分の部屋で見ながらニタニタすることもある。同じ屋根の下に暮らしていてこれなのだから、遠く離れてなかなか会えないじいちゃん・ばあちゃんにしてみれば、孫の動画はもうたまらないものがあるだろう。

 しかし便利になったぶん、失ったものもあるように思う。上の娘が遊びに来ていて、女たち3人がそろった日のこと。以前ならば、よくまぁこれだけ話すことがあるなーと思うくらい賑やかだったのが、静かなのである。あれ?と思って見ると、3人が3人とも自分のスマホに入り込んでいる。家族の会話が明らかに減ったのだ。

 これはどうにか避けたいなぁと思った僕は、できるだけ女房と会話をしようと心がけているのだけれど、スマホで何かを検索しているときには、だいたい生返事である。そういうときには寂しさを感じたり、ちょっとムカッときたりする。この先、同居している娘夫婦と孫がマンションに移り住むことになったら、また女房と2人の生活になる。そのときスマホの中に逃げ込まれたら、イヤだなぁ、つまんないなぁ……と思う今日この頃である。
2015年09月18日