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アテナ映像

週刊代々木忠

見える世界、見えない世界
  「愛と性の相談室」にも登場いただいている早坂ありえさんとは、今から6年前、知人を介して会った。僕の個人的な過去の細かな問題とか、彼女が知る由もないこと(むろん知人も知らないこと)をやりとりした。これまでにも霊能者と呼ばれる人たちには少なからず会う機会があった。なかにはかなり怪しい人もいた。

 けれども、ありえさんと話してみて思ったのは、この人は信頼できるということだ。ふつうの人には見えないものが見えていて、それを8割近く言葉にできる(10割すべてを言葉にできる人はまずいない)。

 「愛と性の相談室」開設の準備をしている時期だったので、スピリチュアル・カウンセラーとして協力を仰いだ。「相談室」のほうは完全にボランティアだが、相談映像を見た人のなかには「ありえ療法院」に来院する人も出てくるかもしれない。また、彼女自身も腕を磨けるだろうと僭越ながら思ったのである。

 豊川博圭『半信半疑の人のためのスピリチュアル入門』(帆洋舎)という電子書籍がある。この本を書いた豊川さんは、かつて日経新聞で科学技術部記者をしていた。出身校は東京大学農学部。同書の「はじめに」からいくつか抜粋してみる。

 〈一つの仮説を世に出すために科学者がどれだけの実験を重ね、どれだけ多くの専門家の質問に答えたことか。しかるにスピリチュアル系はほんとテキトーです。守護霊と通信できたとか前世が見えたとか神に出会えたとか、まあ自信満々に言ってくれちゃいます〉

 〈疑問を差し挟むと、彼らはしばしば「心理的なブロックがありますね」だの「考えずに感じて下さい」だの、わけの分からないことを上から目線で言ってきます〉

 〈そのくせスピ系の人はしばしば熱力学第二法則とか特殊相対性理論とか素粒子物理学に言及します。ところがほとんどの場合、彼らの議論は正確性を欠いています。有り体に言えばでたらめです〉

 科学ジャーナリストらしい立ち位置がよくわかる。スピリチュアル系に対して半信半疑どころか無信全疑に近い立場が軽妙なタッチで綴られている。ところが、ある出来事を機に豊川さんの考えが変容してゆくのである。

 日経新聞を退社したのち、ある仕事で毎日パソコンと格闘していた豊川さんは右腕が上がらなくなった。マウスをクリックするだけで激痛が走る。仕事関係の友人に「ありえ療法院」を紹介される。その友人も同じ症状だったが、1回の施術で治ったというのだ。もしも友人がスピ系大好きの人間だったら、豊川さんはありえさんのもとを訪ねなかったかもしれない。しかし、友人もまた理系出身で、日本の為替先物取引の半分を実行していたスーパー金融マンだった。

 ありえさんは豊川さんに道具も使わず“細胞を流した”という。結果、痛みが軽くなり、その場で右腕は上まであがった。でも豊川さんは、ひょっとしたらこれはプラセボ効果じゃないのかと考える。つまり、施術自体に効力はなく、心理作用によって症状が改善したのでは、という可能性だ。だが、「もしかしたら本当かもしれない」という思いも拭い去ることができない。

 その後もありえさんの予言どおり次々と奇跡が起きるのだが、詳細は『半信半疑の人のためのスピリチュアル入門』を読んでみていただきたい。

 冒頭にも書いたように、僕とありえさんのつきあいは6年になる。その素顔は「相談映像」にあるあのまんまだ。飾らない気さくな性格で、ときどき人の話を聞かないで一方的にしゃべり出す。だいたい1~2時間の相談シーンを15分前後に編集しているこちらとしては、話が収束してきて「これでまとまるな」と思っていると、いきなり脱線して違う話を始めたりするから、けっこう大変なのである。

 けれども、ふつうの人にはない特別な能力を彼女は持っている。守護霊と会話をしながら、見えてくるものがある。過去世が今にどんな影響を与えているのかがわかる。その原因となった過去をも変えてしまう。過去のみならず、ときには未来も見えたりする。さらには相談者の守護霊まで代えてしまえるのだ。

 僕たちが生きているのは“見える世界”である。その中で迷い、悩み、苦しみ、ときには壁にぶち当たったまま身動きが取れなくなる。だが“見えない世界”が“見える世界”に影響を与えている場合もあると思うのだ。両方の世界を認識することで、袋小路だった迷い道に異なる視座からの出口が見つかることもある。そしてそれは人生観や死という概念さえも変えてしまうのである。
2017年12月01日