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週刊代々木忠

アーカイブス057 セックスの中の女たちの言葉
  今回は「ザ・面接 VOL.125 熱いのちょうだい就活熟女 AVだんだけ~ソープ嬢 美人通訳もよう来たな」について書いてみたい。

 この作品の印象としては、銀次と森林のセックスがズバ抜けていい。なぜいいのかといえば、だいいちに会話がある。そしてセックスに入ったとき、いっさいの雑念を感じないくらい相手に向き合っているのだ。

 では、女性たちはどうだろう? 今回は、いい人とそうでもない人の両極に分かれたように思う。女性のなかで突出していたのは、最後に面接に来る44歳の就活熟女と審査員のなかのひとり。彼女たちに共通しているのは、やはりセックスのときに「言葉」があるということ。そして、凄いなぁと思ったのは、自分の言葉に自分がどんどん酔っていくということだ。

 就活熟女がセックスしているときの言葉の一部を拾い出してみる。「ああ~、スゴクいい!」「ダメ、すぐイッちゃう、そこ」「あ~、そんなとこに舌入れちゃダメ。でも気持ちいい~」「もっとして、ああ~もっとして!」「またイッちゃう!」「まわりに人がいるのなんて、わかんなくなっちゃう」「こんな大きいの初めて」「ああ、大きくて、硬くて、スゴイ!」「奥まで入っちゃった」「体が熱い。オマンコも体も熱い~!」「いっぱい出して」「中にいっぱいちょうだーい!」「ああ~イッちゃった」「こんなスゴイの久しぶり」「ああ~ピクピクしちゃう~!」

 一方、審査員のひとりの言葉も抜き出してみよう。「好きになっちゃうかも」「ああ、もっと濡れちゃうよ」「ああ、気持ちいいよ~」「乳首、勃っちゃう~」「濡れちゃう、オマンコ~」「見ないで恥ずかしい」「ああ、しあわせ」「中まで指入れたら感じちゃう」「ああ、腰、動いちゃう!」「お尻まで垂れちゃう!」「硬いオチンチン、いやらしいチンポ」「欲しくなっちゃう、入れてぇ!」「オマンコ、ヒクヒクしてるぅ」「ああ~当たるぅ」「もっと激しくして~!」「ああ、死んじゃう! 死んじゃう!」「私の中にぶちまけてぇ~~!」

 僕はセックスに演技は必要だと思っている。もちろん最後まで演技のままでは、相手とつながれない。しかし、演技に自分が酔えば、それはもはや演技ではなくなってくるのだ。この2人の女性は、その域にまで達していた。

 特に審査員の女の子のほうは24歳。44歳の就活熟女と比べたら20歳も年下だが、読んでおかわりのとおり、まったく負けていない。セックスが終わったあと、僕は彼女にカメラを向けて「あんな言葉、どこで覚えたの?」とつい訊いていた。「わかんない。勝手に出てきた」と彼女は答える。

 僕は彼女との事前面接を思い出した。そういえば、彼女は小さい頃からずっと病院生活を強いられていたと言っていた。小児ぜんそくのために、小学校や中学校へは何年も通えなかったのだ。勉強は病院でしていたと言う。おそらく親が家庭教師をつけたのだろう。だが、そこに同級生たちはいない。小学生のころから彼女は〈大人の世界〉で生きてきたのだ。自然発生的に出てくる彼女の言葉が同年代の女の子と一味違って魅力的なのは、そんなところにも原因があるように僕には思えた。

 先ほど「今回は、いい人とそうでもない人の両極に分かれたように思う」と書いたが、「そうでもない人」とは、2番目に面接にやってくる20歳のソープ嬢である。ところが、僕がこのブログでいちばん書きたいのは、実は彼女なのだ。なぜ彼女がダメだったのか。にもかかわらず、なぜ彼女について書きたいのかを次回紹介しようと思う。


(2012年3月2日掲載)


 セックスしているとき、イヤラしい言葉を発するためには、じつは自己肯定感がものを言う。自分に自信がなければ「相手に嫌われるんじゃないか」とか「引かれるんじゃないか」とか、ためらいが首をもたげる。そうなると、もう言葉を発するどころじゃない。

 そんな人は、自分の性的な欲望を認め(誰にでもあるのだから)、欲望を抱いている自分を自分が真っ先に肯定してやろう。そうして相手と向き合えば、おのずと言葉は出てくるものである。
2018年12月07日