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アテナ映像

週刊代々木忠

アーカイブス079 女がオナニーで想像すること
  「ザ・面接 VOL.111 瞬間恋愛 ガチンコ・バトル」に出演した佐野みすず(30歳)は、かつて2人の男からレイプされた際、1人にはフェラを強要され、同時にもう1人にはバックから突かれた、その思い出を想像の中で追体験しながらオナニーをしていた。

 同じ「ザ・面接 VOL.111」に出た18歳の予備校生は、小学校6年のときにオナニーを覚え、家族がいてもコタツの中でこっそりしていた。高校2年のときにケータイ・サイトの通販でローターを買い、今はクリに当てたり、膣の中に入れたりしていると言う。

 週に3~4回するオナニーのオカズを訊いてみると、「電車の中で痴漢に囲まれて、パンツの中に手を入れられていることを想像しながら……」がいちばん多いと言う。

 「囲まれて」というのが、どうもポイントみたいである。痴漢に抵抗しながらも、自分1人ではどうにもならない状況の中で、男たちにどんどんやられてしまう、それが彼女をいっそう欲情させるのだろう。

 「ザ・面接」では3人の女性が面接を受けにやってくるが、3人目の子のオナニーについても書いておこう。すでにAV5タイトルに出ている彼女は、小学校2年のときにオナニーを覚え、それからほぼ毎日しており、1日2回の日もあると言う。彼女は本当はずっと寂しいのだ。

 そのオナニーの想像は、レイプ、マンガ喫茶でのセックス、パンスト破り、SMチックなセックス……。

 ここでもレイプが出てくる。マンガ喫茶でのセックスというのは、本来してはいけない身近な場所という象徴なのだろう。パンスト破りはSMチックとほぼ同義だと思われる。

 このように3人とも、オナニーのイメージが強烈だ。しかし、それは今回出演した3人が特別に過激なのではなく、ビデオの現場で僕が出会う多くの女の子たちに共通したことでもある。レイプまがいの、あるいはSMチックな想像が、彼女たちのオナニーのオカズになっている。

 かといって、女がみんなレイプや痴漢を想像しながらオナニーしていると言っているわけではない。たとえば、きょう彼と逢えないから、彼とのよかったセックスを想像しながらオナニーしている子もたくさんいるに違いない。

 また、痴漢やレイプをイメージしている子でも、現実にそういう場面に遭遇すれば、とっとと犯人を警察に突き出したりもするだろうから、これを読んでいる男性諸君はくれぐれも早とちりをしないようにお願いしたい。

 それを前提にしたうえで、なぜビデオに出る多くの子は、無理矢理やられることを想像するのかについて考えてみたい。

 セックスにおけるオスとメスの傾向性からすれば、体のメカニズムも男は能動的に、女は受動的にできているわけだから、男が妄想の中で女をレイプするところを想像しつつオナニーしているのと同じだけ、女が逆の立場をイメージしていても、それほど不自然ではないとも思える。

 それに、種の存続という遺伝子レベルの話からすれば、より強いオスの子を宿したいという欲求もどこかで働いているのかもしれない。

 今は「草食系男子」が指摘される時代だが、オナニーのオカズとして、男にレイプされるのではなく、男をレイプするイメージによって欲情する女が多数派になると、それは大変な時代がやってきたと言わざるを得ない。もっとも、この「ザ・面接 VOL.111」の後半には「肉食系女子」たちが登場するのだけれど……。

 いずれにしても、社会的動物である人間には、タブーを犯す妄想によって欲情するという面が確かにある。AVでも官能小説でも、女教師モノや義母モノなど、背徳をテーマにした作品は枚挙にいとまがない。

 タブーは刺激なのである。しかし、刺激は慣れてくれば鈍化し、さらに強い刺激が欲しくなる。ちょうどSMにおいて肉体の刺激のみを追求していけば、最終的には相手を殺すところまで行ってしまうようなものだ。

 前述の予備校生もそうだが、ローターやバイブを持っている女の子は増えている。電マなら、さらにお手軽に手に入るだろう。だが、これら機械の強い刺激に日常的に慣れてしまうと、実際のセックスで人間の愛撫では感じなくなる。

 2009年06月19日のブログ(「クリでイケる」と「中でイケる」と「オーガズム」)の中でも詳しくふれているが、妄想や強い刺激に頼っている限り、本当のオーガズムは決して得られない。

 たとえば、撮影現場で「もっと奥!」「もっと突いて!」と強い刺激を求める女の子がいる。そんな子のセックスは一見イッたように見えても、僕には電池切れのように映る。求めるだけで、自分からは何も与えていない。「気持ちいい!」とか「好き!」という言葉は、その思いが相手に伝わるわけだが、それより先に自分が受け取る。つまり与えた思いは、自分のエネルギーにもなってゆく。求めるだけではこれが得られず、どんどん疲弊していくだけだ。その果ての電池切れ状態が、見ようによってはイッたようにも見えるわけである。これをファインダー越しに見せられても、僕の心は熱くならない。

 妄想や刺激に頼りすぎると本当の悦びは遠ざかるということを、今回「ザ・面接VOL.111」で30歳のみすずは理解したようだった。

前面接のとき、僕の問いかけにオドオドしていたみすずの各オクターヴは、おおむね次のとおりである。本能オクターヴは
「H96」。これは未成熟な本能と言える。感情オクターヴが「H192」。閉じ込められた感情がここに所属する。そして思考オクターヴが「H96」。これは限定された視野を意味している。

 ところが、思わず「好き!」と言えた佐川銀次とのセックスの後、みすずの各オクターヴは、未成熟だった本能が愛
「H24」へ、封印された感情が感性「H24」へ、囚われていた思考が知性「H24」へと変容を遂げていた。これらはセックスにおいて理想的な意識階梯と言える。同時にこの体感は、みすずの今後の性意識にも大きな変化をもたらすことだろう。

 そして当分の間、佐川銀次とのセックスが、みすずのオナニーのオカズになるんだろうなぁ......と僕はひそかに思っている。


(2009年10月23日掲載)


 では、すでにローターやバイブ、電マなど、強い刺激に慣れてしまった女性はどうすればいいだろう?

 直近で撮った「ザ・面接」において、ひとりの女の子は股間を舐められると「クリトリスを剥いて舐めてほしい!」と言う。「電マでオナニーしすぎて、クリが鈍感」なんだそうである。

 彼女はこれまで40本くらいビデオに出ているが、現場でもプライベートでも、セックスでイッたことは一度もない。そんな彼女が玉木とセックスした。終わったあと、抱き合ったままウルウルしてるので「おまえら愛し合ってるのか?」と僕は声をかけた。彼女はうなずき、涙をポロポロこぼした。

 彼女のセックスを見ていたエキストラたちは「幸せに溢れてた。うらやましい」「プライベート感満載みたいな、それがよかった、ぐっときた」「(べつに恋人じゃなくても)感情さえ入れば」と口々に感想を述べた。

 気持ちが入ったとき、刺激はもう彼女の中になかったはずである――。
2020年02月07日