年齢認証

あなたは18歳以上ですか?

ここから先は、アダルト商品を扱うアダルトサイトとなります。
18歳未満の方のアクセスは固くお断りします。

閉じる

アテナ映像

週刊代々木忠

信頼される人々
  ブログを始めて12年目だが、これまで政治ネタは書かなかった。政治の門外漢であることが何よりの理由だけれど、読んでくれる人たちもきっと退屈するだろうと思っていた。

 けれども、今は違う。「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグは数百万を超えてTwitterを駆けめぐった。やりたい放題の政権に、みんなとてもじゃないが無関心ではいられないのだ。なので今回は政治の話である。

 中国に端を発した新型コロナウイルスのパンデミックによって、世界で520万人を超える人々が感染し、34万人近くが亡くなっている(この原稿を書いている5月25日現在)。

 ウイルス発生の経緯を科学的な根拠にもとづき、世界に示す責任があるはずの中国。しかし、その指導者は体制に都合の悪いことは隠しつづけ、隠密裏に事を進めてきている。

 一方の大国であるアメリカについては、ニューヨーク・タイムズがホワイトハウスの内幕を暴露している。要約するとこうだ。

 〈今年の2月25日、メッソニエ国立免疫呼吸センター長が「コロナウイルスの蔓延は避けられない。パンデミックが起きるか否かの問題ではなく、いつ起きるかの問題だ」と警告した。この発言で株式市場は大暴落。トランプ大統領は帰国途中の専用機の中でこれを知り、激怒した。

 外出自粛を訴える専門家たちの声に大統領は耳を貸さず、代わりに副大統領を責任者とする対策チームを発足させた。チームの役割は「これ以上、国民を不安にさせるメッセージなど要らない」というものだった。これが大統領への進言を萎縮させることになった〉

 2大国がどっちもどっちと思える状況において「コロナ対策に成功した国々の共通点は、女性リーダーの存在である」という報道に僕は目を引かれる。

 台湾の蔡英文総統が、感染の拡大防止に向けて124もの措置を発表したのは、流行の兆しが見えはじめた今年の1月である。ただちに疾病対策の指令センターを立ち上げ、マスクなど防護具の生産を増強するとともに、中国本土、香港、マカオからのすべての航空機の乗り入れを規制した。結果的に、他の国々でとられたような封鎖措置を回避している。蔡総統の対応を「世界最高レベル」とCNNは評した。

 観光への依存度がきわめて高いニュージーランドのアーダーン首相は、国内の感染者が6人の段階から入国者に対して自主隔離を課し、その直後に外国人の入国を禁止した。国内最大限の警戒態勢を敷き、その理由を明確に示した姿勢と、なにより彼女の決断力がニュージーランドを守っていると世界のマスコミから高く評価されている。

 メルケル首相率いるドイツの感染者の致死率は、近隣諸国と比べると際立って低い。物理学者でもあるメルケル首相。パンデミックに真正面から向き合った、その冷静沈着で迅速な行動力はだれもが認めるところだろう。

 ほかにも、大規模かつ無作為に行なったウイルス検査は、世界中に影響をもたらすと評価されたアイスランドのヤコブスドッテル首相。

 パンデミックへの迅速かつ適切な対応によって、国内の支持率が85パーセントに上がったフィンランドのマリン首相。

 一斉休校によって大きな影響を受けている子どもの不安に真っ先に取り組んだノルウェーのソルベルグ首相。同じく、子どもからの質問に答える記者会見を組んだデンマークのフレデリクセン首相。

 このようにじつに多くの女性リーダーたちが好感をもってマスコミに取り上げられている。

 ポスト・コロナの世界はどう変わり、どの国がリーダーとして世界を牽引していくのだろう? アメリカなのか、中国なのか……。

 WHOの年次総会にオブザーバーとしての台湾の参加を、日本、アメリカ、カナダ、ドイツは支持したが、中国が難色を示し、WHO事務局長は参加を認めなかった。この総会の冒頭演説で、習近平は「中国は一貫して透明で責任ある態度で、ただちにWHOと関連国に疾病情報を通報した。各国はWHOのリーダーシップのもと、団結しなければならない」と述べた。いったいどの口が言っているのか。

 トランプ率いるアメリカも習近平の中国も、今の姿を見るかぎり国際社会に貢献する国家とはまったく思えない。リーダーたる者は、まずは人々から信頼されることが欠かせないんじゃないのか。

 今回、地域と国民に向き合う女性リーダーが見せてくれたように、国民から尊敬されるリーダーたちが多次元的に共鳴し合う国際社会になってほしいと僕は切に思っている。
2020年05月29日