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アテナ映像

週刊代々木忠

疲れる仕事
 
 今回は、僕がインサートで失敗した話である。「インサート」といっても「挿入」のことではない。いや、挿入は挿入なのだが、「インサートカット」の略で、映像編集の際の代表的な手法のひとつだ。

 たとえば僕の「ザ・面接」シリーズでは、面接を受けにやってきた女の子をメインカメラが追いかけ、それが本編の映像になる。でもサブカメラはそんな面接風景を固唾を飲んで見ている審査員たちを同時に撮っている。この審査員たちの顔が、本編の随所に差し込まれたりする。これが「インサートカット」である。

 仮にあるインサートカットが3秒だったとする。すると、本編側の、挿入したい箇所にこれがぴったり収まる3秒分の空きを作るのだけれど、これが間違って2秒だったりすると3秒分の映像が2秒で流れるので早回しになり、逆に4秒に入れるとスローになる。現実には3秒を、2秒とか4秒と間違えることはまずないが、30分の1秒が単位なので、小数点以下がビミョーにずれているというミスを、僕はごくごくまれに犯してしまう。

 これがモザイク編集の際に発覚しようものなら、時間のないところで助監督が直さなくてはならなくなるので、助監督からは「本編にはぜったい入れないで、本編の上の別ラインに貼っておいてくださいっ!」とやさしく言われたのだった。

 こう見えても実は素直な僕は、助監督の言うとおりにした。インサートカットを一通り入れ終え、ホッとしたのも束の間、今度は本編をさわりたくなる。「う~ん、ここは冗長だな」とか「やっぱり、ここはもう少したくさん見せよう」とか。まぁ、さわり出せばキリがないのが編集なのだ。

 だいぶよくなったな。きょうは土曜だし、そろそろ店じまいかな......と思いつつ編集画面を見て、愕然とした。インサートカットがガタガタなのである! どういうことかと言うと、本編の中に挿入するのであれば、本編の他の箇所をつまんだり足したりしても、それに合わせてインサートカットは動いていくが、上の別ラインに貼りつけた場合は、本編が動いても、もと置いた場所のままなのだ。これまで本編に入れ込んでいたので、上のラインが連動しないことに僕は気づかなかった。

 せっかく土曜に出てきてやったというのに、今までの仕事はなんだったのだろう。でも、僕が悪い。だから自分で直すしかない、たくさんあるインサートカットを全部。あ~失敗したなぁ。なんで途中で気づかないかなぁ......。こんなの、単純作業だもんなぁ。つまんないなぁ。本当はもう終わってるのになぁ。

 そんなことを思いつつ、だれもいないオフィスで、僕はときどき体操とかをして気分を入れ替えながら、4時間、修正作業に時間を費やしたのだった。やっと終わったとき、やはり仕事は楽しくやりたいとつくづく思った......。

2010年01月22日