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アテナ映像

週刊代々木忠

続々・香港珍道中
 


 前夜に締め出しをくった僕たち3人は、このまま野宿というわけにもいかず、明石さんが王先生をはじめあちこちに電話をかけまくった結果、やっと鉄格子の扉を開ける暗証番号を聞き出すのに成功した。

 

 といえば聞こえはいいが、門限を過ぎた場合の扉の開け方を書いた紙を僕は渡されており(英語だけど)、そこには暗証番号がひときわ大きな数字で書かれていたのだった。

 

 一夜明けて講演当日、来賓宿泊施設の専用レストランで僕たちは朝食をとった。きのうのレストランもそうだが、ここでもあちこちで、世界の大学からやってきたであろう学者たちがテーブルを囲んでいる。きのう、王先生とのミーティングに向かう際、僕が講演の参考文献やノートを抱えて歩いていると、キャンパスで行き交う学生たちは、他大学からの来賓を見るような視線を投げてきた。いま、このレストランでの対応も同様だ。

 

 それに加えて、まわりはホンモノの学者となると、僕はなんだか自分までもが学者になったような気分に陥っていた。自分で自分を笑っちゃうけど、これが実に気分いいのである。

 

 いやいや、そんなことは言っていられない。きょうは講演本番だ。そのために来たのだから。その講演は、ほとんどぶっつけ本番になってしまった。事前に用意した7つのチャートも2つしか使わなかったし......。

 

 講演の風景は、齋藤さんが撮ってくれた映像の一部を文末につけるので、そちらをご覧いただきたい。

 

 でも、講演中に集まった300人ちかくの学生たちが最も興味を示したのは、実は元ヤクザの欠落した小指だったのだけれど......。というのも、事前に自分のプロフィールを王先生に送る際、僕は小指がないことも書いた。それを王先生が英語で生徒たちに説明する。僕は最前列の中央に座っている女子学生に「見たいですか?」と訊いた。彼女は「見たい」と言う。なので、座っている彼女の目の前に小指を出すと、学生全員がいっせいに立ち上がったのだった。

 

 王先生は陽気でパワフルな人物で、奥さんもフランクに接してくれた。2日目の夜も、僕たちは先生夫妻と4人の学生とともに、香港を食べ歩き、飲み歩いた。最後に行ったオープンカフェで、僕は奥さんや女子学生たちから質問責めにあった。むろん性に関する質問も含んでいる。

 

 たとえば、東大を卒業し今香港大学の博士課程にいる女子学生は、香港滞在中いつも僕の横にいて、ことあるごとに流暢な日本語で通訳してくれたのだが、彼女は、博士号をとって活躍している多くの先輩女性が、本当はプライドと性の狭間で迷い道に入っていることを僕に打ち明けてくれた。そして、自分もこれから先、性とどのように向き合ったらいいのか、きょうは考えさせられたと。

 

 おそらくは思考オクターヴ系の人間たちがそろった香港大学にて、セックスは単なる快楽の道具ではなく、オーガズムを体験すれば人生までもが変わるのだという僕の話が、彼らのセックス観にもしも一石を投じたとすれば、香港まで来た甲斐があったなぁと、僕はその夜、感じていた。

 

 さて、3日目は帰国の日である。大学から空港までのタクシーを手配してもらったのだけれど、これがいつまで待ってもやってこない。キャンパスの中には流しのタクシーもいない。

 

 このままでは飛行機に乗り遅れるのではないかと僕が心配になったころ、明石さんがどこからか1台のタクシーをつかまえてきた。3人が乗り込むと、明石さんが「エアポート」と運転手に告げる。タクシーが香港特有の急な坂道を縫うように下り、街に出た。

 

 これなら乗り遅れる心配はないと僕が思ったのも束の間、タクシーが止まる。降ろされたのは、空港行きの電車の駅だった。まぁ、これがなかなか快適な電車で、30分もかからず空港に到着したから問題はなかったのだが、最後の最後までおかしくも楽しい旅だった。

僕の話を的確に通訳してくれているのが王向華先生(Dr.Dixon)

2010年05月07日