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アテナ映像

週刊代々木忠

この世でいちばん大事なものは?
  表題の質問を10代男性にしたところ、1「お金」(28.7%)、2「人脈」(18.8%)、3「才能」(15.5%)、4「愛」(13.6%)、5「夢」(11.1%)の順だという(ニワンゴのネット調査。1万7783人が回答。2010年7月24日実施)。

 10代にして「人脈」が2位かよ......と呆気にとられつつ、僕らが10代の頃なら、嘘でも「愛」とか「夢」とか答えていそうなものなのに......と思った。現在の10代が答えたトップ3の「お金」「人脈」「才能」は、自由競争というか弱肉強食の象徴のように映る。

 戦後、僕たち日本人はあまりにも貧しかったから、米兵からもらったチョコレートや缶詰を生まれて初めて口にし、えも言われぬ美味しさからアメリカの快適で近代的な生活を想像した。以降、それを実現すべくアメリカに追いつけ追い越せでやってきたのだ。

 結果、物質的な豊かさは僕たちのまわりに溢れた。今どき缶詰など、犬や猫でも、大してよろこんではくれないくらいに。そして僕たち人間のつながり感は、どんどん希薄になっていった。増えつづける児童虐待も、昔だったら隣近所の人間が黙ってはいなかっただろう。それくらい人と人とはつながっていた。それが今や居場所はおろか、生死もわからぬ高齢者が全国で何百人もいるというのだから......。

 かつて僕の作品に出演した女の子から、先日、こんな話を聞いた。彼女は介護の資格を取り、老人介護施設で働いているのだが、ある企業が韓国に大規模な老人ホームを建設したところ、まったく経営が成り立たないのだと言う。

 韓国が高齢化社会に突入したのは、すでに8年前の2002年だそうである。にもかかわらず、現在、老人ホームの入居者が集まらない。儒教の教えから親を敬う姿勢が根づいていて、家族がおじいさんやおばあさんの面倒を見るのは当たり前だという国なのだろう。

 日本も韓国も、戦後の荒廃から立ち上がり、ともに劇的な経済成長を遂げ、現在は発展も一段落した国であることは共通している。景気のいいときというか、発展途上には海外旅行に行ったり、家を建てたり、物を買ったり......と、たしかにそれはそれでよかったのだけれど、それが弾けたときにいったい何が残っているのか? 老人ホームの話ひとつ取っても、韓国には今なお家族の絆が生きているように思う。

 児童虐待と老人介護という両極の例を引いたが、僕はこれまで多くの女の子の内面を覗いてきて、やはり家族の絆こそが、その人の土台なのだと思っている。人間同士の信頼関係、人を愛せるか、それ以前に自分を愛せるか......そこには幼い頃から親に愛されてきたのかどうかが深く関わっている。

 韓流ドラマは今も根強い人気があるようだ。韓流ドラマの多くは、日本のドラマと比べて登場人物たちの感情がダイレクトに現われている。場合によっては、ちょっとクサイくらいに。

 それにひきかえ僕たち日本人は、つながり感の希薄さと相まって、自分の感情をも封印する傾向が強くなってきた。これまでのブログでも書いたが、現場で出会う女の子たちの中には、恋愛のできない子が増えている。感情を封印したまま、本当の恋愛やセックスなどできるはずがない。

 冒頭の意識調査で、2位の「人脈」も3位の「才能」も、要するに1位の「お金」を得るための手段に見える。しかし、いくらお金を手に入れたところで、人間は人間とつながれないかぎり幸せにはなれないのだとつくづく思う。競争社会を勝ち抜き、覇者となっても、結局ひとりでは生きていけない生き物が人間なのだと。

2010年09月03日